Productsトタニの製袋機

Technical glossaryトタニ製袋機・技術用語解説

製袋機の技術用語・軟包装製造用語の解説ページです。

あ行

「あわせ貼り方式」

「あわせ貼り方式」とは、異なる2本のフィルムを製袋機上で重ね合わせてシール加工をして袋をつくることを言います。印刷面が大きく取れるので大きな袋の製袋には適した方式となります。トタニの製袋機でこのあわせ貼り方式に対応している代表的な機種としては、フィルムが2本とも印刷されている場合は「上下印刷合わせオプション」が設定されている<BH-80DG-F>があります。同じあわせ貼り方式でも、片方のフィルムが印刷無し(無地)の場合や、2本とも印刷されていても、片方は連続した図柄でどこで切っても良い場合は<BH-60D><BH-80D><BH-120>でも対応が可能です。

「インライン・一括高速押し切り加工」

曲線部や切り目、ノッチや角部のアール加工が施された袋はそれぞれ別々のオプション装置で加工されたり、オフラインにて加工されたりすることもあります。「インライン・一括高速押切加工」は、これらの加工を製袋機上で一度に「押し切り刃」にて行うことをいいます。トタニ独自の「インライン・トムソン方式」を採用した「変形袋用トムソン押切装置」の場合、複雑な変形袋の高速加工を可能にし、生産コストを抑えて商品価値の高いデザイン性に優れた袋を造ることが可能となりました。

「インライン・トムソン方式」

複雑な変形袋でも、1台の製袋機の流れの中(インライン)で、袋のサイドまたは全周を「トムソン刃」という刃物で一括で押し切り加工する方式。トタニ独自の方式です。この方式は従来のダイセット方式などに比べて自由度の高い型抜きがローコストでできるという特徴があり、消費者にアピール度の高い変形袋が安いコストで造れるというのが大きなメリットといえます。

か行

「角底型センタープレスシール袋」

センタープレスシール袋と同様の方法で袋を造り、底にあたる部分に底材をシールして接着し、自立型の袋にしたもの。横にもマチが取られているため、内容物がたくさん封入でき、ガゼットとも呼ばれています。トタニの製袋機で「角底型センタープレスシール袋」に対応している代表的な機種としては<FD-35VLLF(製造終了)>があります。

「角丸(カドマル)加工」

袋の角を丸める(アールをつける)加工のこと。最近ではPL法の関係もあり、硬質なラミネートフィルムでできた袋の四隅のバリやツノが原因で起こるケガや、輸送時に他の製品を保護する意味で袋にこの角丸加工がなされることが増えてきました。トタニの製袋機はこの角丸加工にトタニ独自の「シングルカット方式」「ダブルカット方式」を採用。他社の製袋機を上回る高速・高精度のインライン角丸カット加工を提供しています。

「ギロチン加工」

はさみのように2枚の鋭利な刃物でフィルムをせん断により切断すること。製袋の最終工程でつながったまま連続して流れてきたフィルムを、規定の袋寸法にカットする仕上げ加工のことをいいます。トタニの製袋機はこのギロチン加工でも高い精度と高速加工を実現しています。

「原材料のロス」

原材料(フィルム)のうち、製品にならずに捨てられる部分のことを指します。パンチ穴をあけた時にできるカスや、セットアップ中などでまだ仕上がりが完全でない袋なども該当します。製袋機の運転開始調整時のように加工部分別に調整と管理が必要な場合、従来なら例えば角丸の加工がうまく行かないといった時には機械を一旦停止させて調整を行い、再度テストを行ってから本運転を始めるという手順を踏みます。当然のことながら調整箇所・調整機会が多くなればなるほど材料は多く必要でロスも多くなります。トタニの製袋機は「シール待ち時間(特許登録済)機能」やマークセンサーを使った「印(イン)スムース機能」などで、この調整時のフィルムロスを徹底的に削減しています。

さ行

「サイドウェルド」

いわゆる「溶断」のこと。フィルム(原反)を折り、両端二か所を「溶断」加工でシールしながら切断する製袋機は「サイドウェルダー」とか「溶断機」と呼ばれています。できあがった袋はちょうど紙封筒のように周囲に「耳」のない袋サイドウェルドシール袋になります。トタニの製袋機でこのサイドウェルド方式に対応している代表的な機種としては<HK・VKシリーズ>があります。

「三方シール袋」

袋の四辺のうち、袋の中身を入れる口を残して、他の三辺を幅のあるシールで閉じた形の袋。シールとは適切な温度の熱でフィルム自身を溶かして、フィルム同士をしっかりと接着させる方法(溶着という)で、身近な例ではレトルト食品の袋が挙げられます。この三方シール方式に対応するトタニ製袋機の代表的な機種としては<BH-60D>などの<BHシリーズ>があります。

「自然の素材」
現在、日本で使われている「ポリ乳酸・生分解性フィルム」は、その大半が「家畜用トウモロコシ」のデンプンを原料にしたもの。トウモロコシ以外にも「さつまいも」や「ジャガイモ」などのデンプンも原料となります。
「スタンドパック」

「スタンドパック」とは、詰め換え用洗剤の袋などに使われている袋の形で、中身を封入することで袋の底にマチができ、自重で袋が自立するというタイプの袋(パック)をいいます(自立袋とも呼ばれます)。トタニ製袋機ではBHシリーズCTシリーズFDシリーズなどの製袋機でこのスタンドパック袋が造れます。

「センタープレスシール袋」

1枚のフィルムが筒の形になるようにシールされ、その筒の下部をシールで密封した袋のこと。一般にお茶の葉やお菓子の袋などに用いられている袋。センタープレスシール機では、袋の周囲をシールするのではなく、筒状になったフィルムを袋の中心線上でシールし、さらに両端の口のうち、片方をシールすることで袋にしていく方法でこのセンタープレスシール袋をつくることができます。トタニでこのセンタープレスシール方式に対応する製袋機としては<FDシリーズ>があります。

た行

「ダイセット方式」

凸状パンチ刃を凹状のダイ刃に隙間なしでかみ合わせることで、目的の形にフィルムを切り抜く方式。一般的に製袋で使われている形抜き加工の方法です。抜く形状一か所ごとにセットで押切り刃をつくるための金型作成が必要となり、コストが高くなるほか、金型の製造にも時間がかかる方式です。

「チャックシール」

開封後も再勘合を実現する凹凸の形状のプラスチック素材のチャック(ジッパー)を袋の内面に貼り付けるシール方式のこと。袋を開封した後も袋の中身を湿気から守る(鮮度保持性)ほか、袋の開閉が簡単になる(易開封性)などのメリットをもたらします。トタニ製袋機ではBHシリーズCTシリーズFDシリーズなどの主要製袋機がチャックシール加工に対応しています。

な行

「軟包装」

軟包装とはJIS-Z-0801で「紙、プラスチックフィルム、アルミ箔、布などの柔軟性に富む素材で構成された包装」と定義されている包装の形式。トタニではこのうちプラスチックフィルムを使った袋を製袋する機械を造っています。

「ノッチ加工」

三角形や直線の「切れ込み」を袋の開け口付近に付ける加工を指します。一般的にノッチ加工がされている袋は、その切れ込みから手でフィルムを切って開封することができます。トタニの製袋機ではこのノッチ加工の品質精度にもこだわりました。

は行

「半折・二方シール袋」

半折・二方シールとは、三方シール袋がフィルム(原反)を上下から2枚重ね、周囲の3か所をシールして閉じて袋にする方法とは異なり、1枚の大きなフィルム(原反)を半折し(折り返し部分が袋の底になる)、両端2か所をシールすることで袋にする方法のこと。この方式に対応する機種としてはトタニ製袋機のベストセラー機<CT-60DLLSC>などがあります。

「半切方式」

「半切方式」とは、製袋機上で袋の表と裏にあたる面を1枚のフィルムを半分に切ってつくる方式で、袋の材料となるフィルム(原反)を1本だけ使うもの。この場合、原反には袋の「表」と「裏」になる面が並んで印刷されているため、あらかじめ「表」用と「裏」用にフィルムを半分に切り分けておき、製袋機上で重ね合わせてからシール加工などをして袋をつくることになります。トタニの<BH-60D><BH-80D><BH-80DG-F>なら、この「半切方式」にも、「合わせ貼り方式」にも対応が可能です。

「煩雑な機械の調整・時間ロス」

一つの袋に数か所の形抜き加工をする場合、正確に形抜きしていくには形抜き箇所ごとに調整と管理が必要でした。仮に角丸の加工がうまく行かない場合、機械を一旦停止させて調整を行い、再度テストを行ってから本運転を始めるということを繰り返すわけですが、従来ダイセット方法では製袋機の稼動中に原材料フィルムの伸びやズレによる誤差が生じることが多く、調整か所が多いほど調整をする時間がかなり多くなっていました。トタニの製袋機では「シャー制御システム」や「マークセンサー」「シングルカット方式」などの独自機構で、調整時間の短縮と無駄なフィルムのロスを実現。フィルムの節約=省資源にも貢献しています。

「プレ・ブロッキング方式」

溶断される前にその部分を余熱しておく方式で、補強シールとも呼ばれます。ポリ乳酸の生分解性フィルムは、その感触がセロファンによく似た、パリパリとした感触を持った薄いフィルムです。これを高速の製袋機で溶断しようとした場合、フィルムの持つ「偏肉性」によって、フィルムが波打った状態で流れますので、この状態で溶断シールをおこなうと、シールできた部分とできなかった部分ができてしまい、安定した強度のあるシールにはなりません。(「偏肉」解説図参照)
そこでこの問題を解消するために考えられたのが「プレ・ブロッキング」という方法。「ブロッキング」とは、溶断する部分をあらかじめ専用のヒーターで加熱し、「ブロッキング状態」にしておいてから、次の工程で溶断加工 をするという機構のこと。上下2枚の生分解性フィルムが完全にシール(溶着)された状態でもなく、かといって簡単に離れることもなく密着した状態のことをいいます。上下2枚のフィルムはあらかじめブロッキングされて、偏肉を起こすことなく均等にシールができますから、安定した強度のシール加工が可能となりました。

「ベースプレート(下台)」

「全周変形袋用トムソン押切装置」などで薄い袋を押し切る際、袋の下に位置してトムソン刃を受ける金属製または樹脂製の板台のこと。トタニ独自のミクロン単位の精密制御を実現させるために、このプレートもミクロン単位の正確な平面を出せるNC旋盤により加工を行なっています。

「変形形抜き加工」

刃物で直線や曲線など好きな形に切り抜く加工のことをいいます。トタニ独自の「トムソン押切装置」などを使った押し切り加工も含まれます。四角や角に丸みの付いた袋だけでなく、機能とデザイン性を求めて袋をいろいろな変形形状に応じて切り抜く加工で、袋の商品価値をあげるために袋全周にわたる変形デザインの袋のニーズも高まっています。

「偏肉」

1枚のフィルムでの厚薄の差(厚みのムラ)が激しい状態のことをいいます。「偏肉」が大きいと安定したシール強度を得ることが難しくなります。

「ポリ乳酸・生分解性フィルム」

植物(トウモロコシなど)から取り出したデンプンを分解して、これを原料に「ポリ乳酸」という高分子化合物をつくり、これを特殊な加工方法でフィルム状にしたものが「ポリ乳酸・生分解性フィルム」。ポリ乳酸・生分解性フィルムは自然界に存在する微生物が分泌する酵素によって分解され、水と炭酸ガス(二酸化炭素)となり、再び植物に吸収されて、光合成によって栄養素をつくる際の材料として生かされることになります。自然の資源をいかに循環させるかという点に重きを置いた、「循環型社会」の要求に合った新しい素材として注目されている素材です。

ま/や行

「溶断」

文字どおり、あらかじめ適切な温度に加熱した刃で、フィルムを溶かしてシールしながら切断していく方法。トタニのHK、VKシリーズの場合、ACサーボモーターにより刃の上下駆動を正確に制御しているため、温度調整はもちろん、溶断する時間の設定を細かく調整することができます。
また、生分解性フィルム(ポリ乳酸・生分解性フィルム)対応製袋機の場合、新機構(プレ・ブロッキング方式)の微調整にも、このACサーボモーターによる上下駆動の正確な制御が不可欠となります。
※熱刃とヒーターは同期していますので、熱刃の設定を変化させると、ヒーターも同調します。

「溶断シール」

高温の刃(熱刃)で、フィルムを溶かしシールすること(密封)と切断を同時に行うことを「溶断」といいますが、「溶断シール」とは溶断によってできるシール部分のこと、また溶断でシールをすること自体を指します。材質が単一のフィルム(単体フィルム、モノレイヤーフィルム)や、融点の近い2層のフィルムで溶断シールが可能です。

ら/わ行

「ラミネートフィルム」

ラミネートフィルムとは、軟包装に適したさまざまな材質のフィルム素材を重ね合わせて接着(ラミネート)し、1枚のフィルムにしたものを指します。一般的に私たちがビニール袋と呼んでいる袋や、スーパーのレジで使用される袋などはポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)といった単独の素材だけでできており、同じプラスチックフィルムでもラミネートフィルムではありません。
身近な例を挙げると、カレーなどのレトルト食品などに使われるラミネートフィルムは、表面からポリエステル(PET)・アルミ箔・無延伸ポリプロピレン(CPP)という3種類の異なる材料のフィルムが接着(ラミネート)されていて、ポリエステルには耐熱性と強度、アルミ箔には酸素や光の遮断性、無延伸ポリプロピレンには耐熱性と強いシール性といった、それぞれに異なった役割が与えられています。ミクロン単位で重ね合わされたそれぞれの素材が1枚のフィルムとなりお互いの特性を発揮して、袋の中身を守るという役割を果たしているわけです。こうした用途に応じて工夫が施されたラミネートフィルムを使った袋は、幅広い分野で使われています。
トタニの製袋機は幅広い分野で使われている各種のラミネートフィルムに対応し、フィルムの持つ機能性を生かした高速・高精度の製袋ができる製袋機として、国内外から高い評価を受けています。

「レトルト食品」

レトルト食品とは、気密性・遮光性のある容器で密封し、加圧加熱殺菌した食品のこと。一般には「レトルトパウチ食品」=フィルム素材とアルミ箔などの金属箔を張り合わせた素材でできたプラスチック袋に、半調理済みのカレーやシチューなどを入れ、密封包装した後、高温高圧のレトルト釜で殺菌した食品を指します。レトルトパウチ食品用の袋は、基本的に内側にポリプロピレン、外側にはポリエステル(PET)といった合成樹脂や、アルミの箔をラミネート加工したフィルムでできており、空気や水分、光を遮断し、内部の食品を密閉。長期保存が可能です。
食品表示としては遮光性の素材を使用したパウチ袋にのみ「レトルトパウチ食品」と表記することが認められています。

トタニ製袋機についてのお問い合わせ・ご相談

貴社の製袋用途に対応した機種、対応寸法、個別仕様変更のご相談などはこちらから

このページのトップへ