印(イン)スムース機能
袋の仕上がり寸法やシール幅・ノッチ加工などの加工精度を安定させる、
トタニ独自の「印(イン)スムース機能」。
概要と特徴
製袋機では (*1) 「マークセンサー」が印刷のある部分とない部分、印刷色の濃淡の変化を読み取って、一定の送り幅(ピッチ)でフィルムを移動させています。つまり、製袋機ではこのマークセンサーが、常に印刷面上の一点を測定基準として測定した数値がフィルムの送り幅=袋の仕上がり幅となり、「NCコントローラー」に数値が伝達され、送りゴムローラーがフィルムを送るというしくみになっています(図参照)。
しかし、問題なのはフィルム上の連続した印刷面と、印刷面の間隔(ピッチ)は決して一定ではないこと。印刷面と印刷面の基準間隔(ピッチ)を100ミリと設定しても、実際には100.5ミリ、99.8ミリ、100.3ミリといった具合に、常に±0.数ミリ程度の誤差で印刷面と印刷面の間隔(ピッチ)は変動を繰り返しているのが一般的なのです。
もちろんこのマークセンサーが印刷面を測定基準として測定した数値で、フィルムを送り出していくことも可能です(「印刷制御」という設定になります)が、この設定では100ミリ幅の袋を基準としている場合、例えば印刷面と印刷面の間隔(ピッチ)が100.5ミリだったとすると、センサーからコントローラーへの命令は「100.5ミリフィルムを移動しなさい」ということになりますので、袋の仕上がり幅は「100.5ミリ」の袋ができることになります。
このケースでは、次にできあがる袋ははみ出した誤差 0.5ミリ分、シール幅が少なくなる=袋の仕上がり幅が小さくなります。これでは袋の仕上がり幅の変動が大きくなる、ということはお分かりいただけると思います(図参照)。
トタニ独自の「印(イン)スムース機能」では、こうした印刷面と印刷面の間隔(ピッチ)の変動を感知した上で、例えば上記のように印刷面と印刷面の間隔(ピッチ)が100.5ミリだった場合、センサーからコントローラーへの命令をあえて「100.2ミリフィルムを移動しなさい」というふうに送り幅を小さくさせ、次の袋の印刷面と印刷面の間隔(ピッチ)が99.8ミリの場合には、あえて「修正なし、99.8ミリフィルムを移動しなさい」という命令を出していく、という制御方式なのです(図参照)。
「印スムース制御」の設定にすると、印刷面と印刷面の間隔(ピッチ)の変動値にあまり左右されず、袋の仕上がり幅の変動は、最初の100ミリという基準に対してかなり少なくなりますし、同時にシール幅の安定も図れることになります。また、シール幅が安定することで、ノッチ加工のような細かな加工の品質が安定する、というメリットも生んでいます(図参照)。
この制御の方法は、過去の製袋データなどの蓄積がなければ実現できないものであり、トタニの製袋機はこうした「制御技術」の面でも国内外から高い評価をいただいています。
(*1) 光学式のセンサーで、フィルム上の印刷のある所とない所や印刷色の濃淡の変化を読み取って、一定の送り幅(ピッチ)でフィルムを移動させる制御の目となっている装置。
※外観、仕様、価格などの記載内容は予告なく変更する場合がありますので、予めご了承下さい。